医療用スクラブには、専用インナーを合わせるのが正解!
医療現場で昨今ポピュラーになってきた医療用スクラブ。動きやすく洗濯しやすいという利点から愛用者も増えています。しかし、「半袖&Vネック」という形状のため、真冬の着用や、女性が着用する場合には「一枚では不安」ということも。
そんな時に便利な「スクラブ用インナー」について、特徴や価格などをまとめてみました。
そもそも「医療用スクラブ」とはどのようなものかご存知でしょうか。元々はアメリカを中心に「手術着」として広まった医療ウェアです。それまで一般的だった、割烹着のような形状のウェアとは異なり、半袖のTシャツに近い形状をしています。
素材もスポーツウェアのように、伸縮性や通気性、速乾性に優れたものが使われることが多く、襟元がVネックになっている点が特徴です。海外の医療ドラマで医師が着用している様子が放送されたことで一気に一般への認知度が高まり、日本でも導入される機会が増えました。
昨今は日本の医療ドラマでも医師の衣装として色とりどりのスクラブが紹介されています。動きやすく通気性に優れ、洗濯もしやすいという特徴から、手術着としての利用に留まらず、救命救急のような激しい動きを伴う医療現場や、介護やリハビリテーションの現場にも広く普及しています。
ナースウェアの代わりにスクラブを利用することで機能性が向上するだけでなく、男性看護師と女性看護師のユニフォームを統一も可能になります。カラーバリエーションも豊富なため、好きな色を選べたり、チームごとに色を変えることで所属チームが一目で分かるようにできたり、と機能面以外のメリットもあります。
ここまでにも少し触れてきましたが、医療スクラブの最大のメリットは「圧倒的な機能性の高さ」です。長時間着用しても疲れない柔らかく伸縮性に富む素材で、激しい運動でも破れたりせず、通気性に優れており汗をかいてもすぐ乾きます。
またスクラブという名前の由来にもなっていますが、「ゴシゴシ擦る(擦って洗う)」という意味の「scrub(スクラブ)」が示す通り、洗濯に強い耐久性の高い素材で作られています。医療現場では患者さんの血液などがウェアに付着する場合も多く、洗濯に強いというのはとても大きなメリットになります。
更に嬉しいことに、スクラブは1枚あたり2000円台後半から手に入れることができ、コストパフォーマンスが高いという特徴があります。
Tシャツ感覚(むしろTシャツより安価かもしれません)で購入することが可能なため、気に入ったデザインを色違いで購入したり、洗い替えを多めに用意したりする時も助かります。
カラーバリエーションやデザインも豊富で、昨今はスポーツウェアメーカーの「ミズノ」や「アディダス」や、下着メーカーの「ワコール」などもスクラブの製造販売に参入していてます。それぞれの本職で培ったノウハウを駆使した、より機能性の高い商品も販売されていて商品ラインナップも充実度を増しています。
これだけメリットの多いスクラブですが、「半袖&Vネック」という形状ゆえのデメリットが存在します。一つ目は半袖であるため、真冬の着用に適さない場合があるということです。元々手術着として作られたため、気温の管理された手術室での着用を想定しての半袖デザインなのですが、利用シーンが広がるに従い、真冬の介護現場などでは寒さに耐えられない場合も予想されます。
もう一つのデメリットは、女性が着用する場合、デザインによってはVネックの切れ込みが深すぎて下着が見えてしまうおそれがある点です。このようなデメリットを補うために、スクラブ用インナーというウェアが販売されています。
スクラブの下にインナーを着用することで、上に挙げたようなデメリットを解消することが可能です。しかし、一般的な長袖のTシャツ等をインナーとして着用すると、スクラブの持つ通気性の良さなどの機能性を損なう恐れがあります。
そこでおススメしたいのが、スクラブの下に着込むことを前提に開発されたスクラブ用インナーの着用です。スクラブの機能性を損ねないような素材やデザインが採用されているため安心です。どちらかというとゆったりしたデザインのものが多いスクラブと比べ、スクラブ用インナーは体にフィットするデザインとなっています。
袖の長さは5分丈くらいから8分丈くらいまでバリエーションがあり、襟ぐりの形状もクルーネック、Vネック、Uネックなどから選べるようになっています。袖の長さが短めになっているのは、手先を使う作業や、手を洗う機会の多い医療現場に合わせて、袖をまくる必要がないように設計されています。
スクラブ用インナーを選ぶ際の一つ目のポイントは、インナーを着用する「目的に合うものを探す」ことです。防寒のためのインナーか、下着が見えないようにするためのインナーかで、重視するポイントが当然異なります。
防寒が目的の場合、できるだけ袖丈が長く、通気性や速乾性よりも暖かさをセールスポイントとしている商品を選ぶべきでしょう。一方、下着を見せないために着用する場合、Uネックのものよりクルーネックのものを選ぶべきです。
色も下着が透けにくい、ダークカラーを選択すると良いでしょう。もう一つのポイントは、「スクラブに合わせる」ことです。スクラブのカラーバリエーションが豊富なため、手持ちのスクラブと相性の良い色やデザインのインナーを選んで上手にコーディネートしてみましょう。
紺やグリーンのように比較的濃い色のスクラブには黒などのダークカラーのインナーがおススメです。逆にピンクやスカイブルーなどの明るい色のインナーは、白やライトグレーなどのインナーと相性が良いです。インナーの襟ぐりの形状によっては、袖だけでなく襟元もスクラブから大きく覗くので、襟元の配色にも気を付けて選ぶのがポイントです。
気になる価格ですが、スクラブ用インナーの一般的な価格は、1枚あたり安いものでは1000円台前半から高い物でも2000円台前半で購入可能です。
「ユニクロ」などの一般用衣料メーカーのインナーと殆ど大差ないか、場合によってはスクラブ用インナーの方が安価であるといえます。医療用ウェアを専門に扱うオンラインストアなども昨今は増加しており、うまく割引などを利用すれば簡単かつ低価格で購入が可能です。
機能性やカラー・デザインの多様性から考えても、一般用のインナーではなくスクラブ用のインナーを選ぶのが賢明だと言えるでしょう。
機能性に優れた医療用スクラブのインナーを選ぶ場合は、スクラブの機能性を損なわないように設計された専用のインナーを選ぶのが正解といえるでしょう。
安価でデザインやカラーバリエーションも豊富なので、ユニフォームとしてスクラブのデザインや色が固定されている場合も、上手にインナーを選ぶことでオシャレな着こなしを工夫してみてはいかがでしょうか。